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2020年12月07日

【タイルの基礎知識】知っておきたいタイルの基本 ―釉薬とはー

タイルの基礎知識については、こちらの記事でも紹介しましたが、タイルは素地の種類や用途などによって分類されるほか、タイル表面の釉薬の有無でも分類されます。

今回は、そんな「釉薬」についてご紹介します。

【釉薬とは】

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釉薬とは、タイル表面を覆うガラス質の素材のことで、粘土や杯、顔料や金属酸化物を混ぜた液体のことを指します。

この釉薬をタイルに塗り、高温で焼き上げることで、ガラス質に変化し、タイルの表面をおおいます。

表面に釉薬を施したタイルを「施釉タイル」、釉薬を施していないタイルを「無釉タイル」と呼びます。

無釉タイルは、焼成後、タイルの素地そのものの色が表われるのに対し、施釉タイルは、施した釉薬によってタイルの色が異なります。

釉薬はタイルの色合いや光沢、風合いを表現するだけでなく、汚れをつきにくくしたり、実用性の部分も兼ね備えています。

【釉薬の種類】

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釉薬には、たくさんの種類があり、材料名や性質、焼成方法や温度などによって区分されます。以下は代表的な釉薬の種類です。

ガラス釉
ガラスの粉の入った釉薬で、低温で溶け、鮮やかな色を表現できる。

透明釉
素地とよく馴染む。無色透明に仕上がり、下地が透けて見える。

貫入釉
ガラス釉の中でも貫入が入ったもの。※貫入(かんにゅう)とは、素地と釉(うわぐすり)の膨張率の差によって、細かいヒビが入った釉の状態のことを指す。

マット釉
マットで不透明なタイル表面をつくりだす。

ブライト釉
光沢が特徴的な釉薬。

窯変釉
窯の温度によって変化し、釉薬の成分が非晶質の状態。

ラスター釉
シェルやパールのような虹色になる光彩の光釉薬。

結晶釉
結晶がはっきり現れている釉薬。

上で紹介した釉薬の種類だけでなく、釉薬を掛ける回数やタイルの面状の状態によっても、タイルの表情や深みが違ってきます。希望の色を一回で作ることはとても難しく、普通はサンプルをつくり何度も微調整しながら色を決めていきます。

さらに、釉薬は種類の組み合わせだけでなく、焼成温度や化学変化などによっても異なります。

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多種多様のタイルは、このような釉薬の種類や技法で生み出され、その表情は無限に広がります。釉薬について少し詳しくなるだけで、タイルを見るのもさらにワクワクしませんか。
お気に入りのタイルを見つけたら、釉薬による風合いや表情の違いを楽しんでくださいね!

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